採集記
(2004年2月21日)
ターゲット:神奈川、静岡、山梨産クワガタ高山種
結果 :山梨産ミヤマツヤハダクワガタ成虫1♂+幼虫多数、
神奈川産トウカイコルリクワガタ幼虫2頭、他
今年、初のクワガタ高山種採集に行ってきました。
この時期、雪の中に入るのは嫌なので、神奈川か山梨を考えていたのですが、車のエンジンを掛けた瞬間、神奈川に向かうことを決心しました。
自宅発は4:00。今日は、東京の予想最高気温は18℃!!
天気も良さそうで、期待が高まります。
高速でも星が綺麗だったんですが、目的地が近付くに連れて、上空には雲が…。
とりあえず、雪さえ無ければ◎、と思いながら薄暗い急坂を登ってゆくと、標高900mを超えた辺りから突然の霧が…。
標高を上げれば上げるほど濃くなってゆき、しまいには時速30kmで進むのも怖いような状態になってしまいました。
太陽が昇ればきっと消えるだろうと、この時は楽観していたのですが…。

とりあえず、霧の薄い標高900m以下の場所で、適当な谷を見つけては少しだけ入ってルリ系クワガタの産卵マークを探すという採集を行ってみました。
どの谷もササが茂っていて、コルリが入っていそうな湿度の高い材は少ない感じです。

何本目かの谷でようやくルリの産卵マークを発見(ピンボケで済みません)。
慎重に削ったつもりですが、1頭目は鉈でバッサリ…。
やはり、先週のオオ狙いの採集の感覚が抜けていません。コルリ採集は慎重に削るような感じ、が基本です。
2頭目は何とか回収しました。
頭部はクリーム色で、ルリ属の幼虫に間違いないようです。地中に半埋没した黒枯れ材の産卵マーク(・)から考えてもトウカイコルリと思われます。
ただ、幼虫が全く動きません。材が凍結しているからかと考えていましたが、自宅に帰ってから見てみると、黒化して★になっていました。知らぬ間に傷を付けてしまったようです…。


その後も何十本となく、材の産卵マークを探してみたのですが、結局、今日確認できた産卵マークはこの1本の材のみでした。
スジクワと思われる幼虫3頭を追加したのみ。
途中何度か、標高1000m地点に足を運んで見ましたが、霧が晴れる気配はなく、9:00過ぎに今日のこのポイントは見切りを付けることにしました。
考えた末、静岡経由で神奈川県の別のポイントへ行くことに…。
ただ、いずれもルリ属のポイントを見極めることが出来ず、スジ幼虫2頭を追加するに留まりました。
今日も富士山が綺麗でした(先週とは反対側から見る富士山です)。

ルリ目的の採集なのに、満足に採集をすることが出来ず、不完全燃焼だったので、急遽、距離はありますが、通いなれた山梨県の某峠に向かうことにしました。
高速を飛ばし、峠入り口には、14:00近い時間に到着。
標高1000mの地点で、車のモニターで外気温をみると13℃!!
この時期、信じられません。
まずは昨年開拓した林道に入ろうと思っていると、なんと林道は4/25まで閉鎖とのこと…。

仕方なく、かなり高標高の峠頂上部まで向かおうとすると、峠まで10km近くも手前でゲート閉鎖中。こちらも3月一杯閉鎖中とのこと…。
完全に意気消沈して、引き返しにかかりました。
途中、ちょっとだけ雰囲気の良い河川敷につながる斜面があったので、試しに下りてみることに。
標高は1000mを超えていて、もしかしたらルリが棲息しているかもしれないと考えました。
しかしながら、乾燥していて、ルリが居る感じは全くなし。
ふと河川敷脇にイヌブナの赤枯れ材があるのを発見。

割ってみると見たことのない小型のクワガタ幼虫が続々と出てきました。
頭の上部の隅が尖っていて、赤枯れ材に入っていることから考えて、ツヤハダクワガタ(生息地から亜種ミヤマツヤハダクワガタ)に間違いなさそうです!!
幼虫は半分凍結した状態のものまでいます(外気温が高くても、材の中は凍結していて、氷を削るような採集です)。
しばらくすると、黒い影が…。
材ごと外に飛び出してしまいましたが、生まれて初めて見るミヤマツヤハダクワガタの♂(16mm)が出てきました。
採集した時は、死んでいるのでは?と思いましたが、自宅に帰ってから覗くと、見事に復活して歩き始めました。
雑誌で「カッコイイ」と書かれていますが、確かに手にしてみると、小さいながら他の国産クワガタにはない魅力があります。


結局、成虫はこの1頭だけでしたが、20頭以上の幼虫を採集し、大満足で大渋滞の首都高速を通過して帰宅しました。
走行距離は500km。ヒメオオ採集で通いなれている新潟→福島の650kmには及びませんが、予想外の長距離ドライブになってしまいました。
今回は、ツヤハダの入っていた赤枯れ材の破片を持ち帰りましたが、どの位の羽化率を達成できるのか、チャレンジしてみようと思います。
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