採集記
(2004年2月28日)
ターゲット:東京、山梨(新規ポイント)産ルリ属クワガタ
結果 :東京産ルリ属幼虫(多分、トウカイコルリクワガタ):6頭、
山梨産トウカイコルリクワガタ♀成虫1頭+ルリ属幼虫多数
3週連続の遠距離採集に行きました。
目的は、先週(2/21 採集記)不完全燃焼に終わったルリ属クワガタ採集を堪能すること、そして東京都産ルリ属クワガタを採集することです。
自宅発は5:00少し前。気分が乗っている時は、早起きが全然苦になりません。
@東京都
まずは、東京都産ルリ属クワガタを求めて、第一ポイントへ。
下道だけで行ったのですが、目だった渋滞もなく7:00前には現地に到着しました。今日も天気は◎。

今日は、登山採集は出来ないので、車を横付け出来る場所での採集と決めていたのですが、標高1000mにはるかに満たない地点で道がダートになり、谷側にはガードレールがなくなり、やむなく標高800m程度の北側斜面を見てみることに。
ブナの若木が見られるものの、ミズナラとイヌブナが主体で、全体的に乾燥した感じです。

山へ入って材を起こそうとすると、一見乾いた感じの斜面全体が凍結しており、コルリが入っているような埋没材は、引きずり出すことも出来ません。
「そう言えば、先週の神奈川・山梨もそうだった…」、一瞬「ボウズ」が頭をよぎります。
高山系でおなじみのスジクワガタ幼虫を割り出したものの、ルリの産卵痕の確認が出来ません…。
その時、何とかひっくり返すことが出来た材におなじみのマークが!!!。

前回の神奈川では、折角見つけた幼虫2頭を傷つけてしまうという大失態を演じたので、今回は慎重に慎重に剥ぎ取るような感じで削って行きます。
出ました!!
間違いなくルリ属の幼虫、腕ぐらいの太さの、湿度の高い、黒〜灰枯れ材に入っているということからして、トウカイコルリクワガタと思われます。

結局、隣の材にも産卵痕があり、6頭の幼虫を採集することが出来ました。
念願の東京都産ルリ属クワガタ・ゲットです!!
執着心のある方なら、成虫が出るまで探し続けるのかもしれませんが、工事車両が次々と入ってくるし、猿の群れには遭遇するし、さらに「かなり薄いポイント」のように感じたので、早々に引き上げることにしました。
ここには、登山すれば立派なブナの森があるようです。
A山梨県
次に東京都のポイントから、かなり離れた山梨県の某峠(標高1000〜1400m)に行ったものの、木が若く、クマザサが密生していて、採集は難しいと判断し、Uターン。
続いて、その近くの高原に向かったものの、残雪が多く、とても材を探せる状況ではなく、Uターンしました(ここには、ブナの大木があったのですが…)。

続いて、また数十キロ離れた別の峠へ。今日は、なんとか山梨の新規ポイント開拓をしたい一心です。
やはり、ブナの若木があるものの、ミズナラとイヌブナが主体の林ですが、遊歩道が整備されていて歩き易く、目的とするような材も多く転がっていて、結構良い感じです。
ただ、北側斜面は、全面凍結状態で、埋没材を動かすことが全く出来ません。
雰囲気は最高なのに…。

ふと、視点を変えて、比較的容易に材を引きずり出せる、枝のような太さの枯れ木を見てみることにしました。
あった!!
直径5cm以下、最も小さいものでは3cm以下の小さな材に産卵痕がありました(サイズ比較のための手袋が汚くて、済みません…)。

尾根の周辺の材を見ると、あちこちに産卵痕が…。
ほとんどの材は、これまで見てきたコルリ材よりずっと乾いていて細い、白枯れ〜灰枯れ材です。
もしかしたら、これがホソツヤルリ?と思いました。
産卵痕も、ルリやコルリより一回り小さいように感じます。
周辺の材からは、幼虫が次から次へと出て来ました。

成虫が出ないので、何とも言えないのですが、ホソツヤルリであることを願っていたその時…。
♀成虫がようやく出ました!!
なんとトウカイコルリです…。
今日、初めての成虫が出てうれしいのですが、ホソツヤルリではなかったので、ちょっと複雑な心境でした。
この材は、細いものの、灰〜黒枯れで湿度も高いので、一応コルリ材の法則に乗っかっているということで、自分を納得させました。


結局、成虫はこのトウカイコルリ♀1頭だけでしたが、多数の幼虫を採集し、夏の羽化シーズンが、益々楽しみになりました。
走行距離は320kmと、ここ3回の採集では少なめでした。
何よりも、東京都産ルリ属クワガタを採集出来たこと、そして、山梨で有望なポイントを開拓出来て、大満足することが出来ました。
次回は、新芽が開く頃、今回手を付けられなかった埋没材のチェックに訪れたいと思いました(余裕があれば、ですが)。
2004.03.17に再チェックに行ってきました(採集記)。

(採集幼虫の羽化結果)
2004年7月
・東京産 トウカイコルリ2♂+4♀として羽化(羽化率:100%)
・山梨産 トウカイコルリ3♂+4♀として羽化(羽化率:77.7%)
予想通り、東京産はトウカイコルリとして羽化!
山梨産は乾燥した細材から採れた個体もトウカイコルリでした。
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